Fate 衛宮士郎

衛宮士郎

本作の主人公です。穂群原学園二年C組に在籍。
十年前に冬木市で起きた大火災の数少ない生存者。その際に助けてくれたのが魔術師の衛宮切嗣であり、養子となった。切嗣に命を救われたことと助かったのが自分だけであることが非常に強烈な心象として残っており、(俗に言うサバイバーズ・ギルト)、切嗣への憧れから、正義の味方となってみんなを救い、幸せにするという理想を本気で追いかけている。養父からの「借り物の理想」を追いかけて正義の味方を目指し、人助けのためなら自らを省みないその生き方は、シナリオ原作者の表現によれば「一生懸命人間の振りをしているロボット」あるいは「人間になろうとしているロボット」。言峰綺礼が先天的な異常者であるとすれば、彼は冬木大火災に狂われた後天的異常者である。

元弓道部員(現在は退部)であり、その腕は文字どおり百発百中であったという。人助けが生き甲斐であり、他人から頼まれたことに対してに嫌と言わない(言えないのではない)ため、都合よく利用されることも多い。学園では「穂群原のブラウニー」の異名を持つ。得意とするのはモノを修理することと、家庭料理をはじめとする家事全般。身長が低いことと、童顔であることを気にしている。

運命のその夜、サーバント同士の戦いを目撃してしまったために殺されそうになった彼は、偶然召喚したセイバーに窮地を救われ、以後彼女のマスターとして聖杯戦争に参加しることになる。

養父に無理に頼み込んで魔術の指導を受け、今も欠かさず鍛錬を続けてはいるものの、本来魔術師の家系ではない上、養父亡き今となっては完全な独学であり、初歩的ではあるが、極めるのは至難とされる「強化」(物体に魔力を通し、その物体がもともと持っている性質の一部を強化する魔術)師か使うことができず、しかも成功率は低い。また、魔術回路は一度造って蓄積されたものを起動させれば良いだけという魔術師の常識すら知らず、毎晩行うことを日課にしている魔術の鍛錬のたび、一から魔術回路を作るという死と隣り合わせの危険を犯している。魔術師にはあまり役に立たない類のものだが、物体の構造を把握することにかけては一流で、この才能ゆえか凛にも不可能だった学園内に張られたライダーの「他者封印・鮮血神殿」の結節点の特定をやすやすとこなしている。

魔術を使わない純粋な喧嘩をした場合、それぞれの試合形式では専門家に劣るが“とっちが音を上げるかが勝負みたいな喧嘩”なら学園最強だとされる。